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別冊企画:「弟子の心得」弟子道その3 変なロープレで自分の能力を引き出す

・弟子道 その1「まねびと高座百編」 ・弟子道 その2「信じることで見えてくる世界が変わる」

賞賛のロープレ

師匠が、私たち弟子同士で、学び、磨く場所としての弟子研修では「ロープレ」を用意してくれています。 そのロープレは、いわゆる会社の営業のロープレとは全く逆をいくロープレ。だと思うんですけれど。 これ、私は救われました。 前回の「一番のお客様になる!」 でもお伝えしましたが、 同じようにこのロープレでも「一番いいお客様」をロープレのお客様側は演じます。 うなずいて、よい反応をしまくります。 まだまだ慣れていない私たち弟子は、不安がいっぱいです。 自信がないし、否定されたくないです。 このロープレは、お客様側の弟子によって、 「受け入れられている」「大丈夫」「大好き」のメッセージを受け取り、 安心して、最大限のパフォーマンスを出せるようになります。 私の経験上ですが、 調子に乗って、自分も想像がつかないところから言葉がおりてきたり、パフォーマンスができたりするんです。 自分の知らない自分になれたり、用意していなかった引き出しが新しく作られていくような。そんな感じです。 そして、ロープレの効果は続きます。

賞賛のロープレ2

実際自分が現場に立つと、 9:1(8:2)という現実を突きつけられる。 どういうことか。 自分にYesを出してくれ好意的に聞いてくれているお客様が9割。 逆に、斜めからみているお客様が1割。 しかし、この1割のお客様が自分にとっての気持ちの9割を持っていくわけです。 人前に立ったことがある人だとわかりますよね。 この感じ。 で、大抵の場合、この9割の気持ちに従い、 この1割の人の機嫌をとろうとします。 はい。 ここで大概の人が失敗します。 ここですべきことは、逆!!!! 好意を持ってくれている9割のお客様を、もっともっと喜ばせてあげるんです。 そうしたら、9割のお客様が楽しむ姿、雰囲気、場、空気が1割の人を巻き込みます。 これは、現場で実際自分が体験したことでもあります。 賞賛のロープレは、喜んでいるお客様にもっと喜んでもらうための練習でもあるんだな。 そして、不信感ではないでしょうが(そこに座っているから)楽しみきれない、疑り深いお客さんも楽しませてあげられる場を作ることに繋がるのです。 ほんと、賞賛のロープレは、深い。

賞賛のロープレ3

これは、自分が師匠の弟子として、対外的に褒められた経験です。 一番のお客様の練習をしていたもんですから、 私は、あるときから、うなずきの達人になっていました。 賞賛のロープレのお客様側の練習が、師匠のアシスタントにも直結しています。 それを私は、別の場所でも知らず知らずに実践していました。 講演会などではいつも一番前に座り、 うなずきまくり、 笑うし、拍手するし、うなるし。 一番いいお客様を身体が覚えてます。 師匠以外の方のときも、いつもそれを実践します。 実は、それは自分もとても心地いいんです。 ※うなずきの効用についてはまた後日ふれることにしますが。。 なのでいつの間にか無意識に、自分が人の話を聴く姿勢として身に付きました。 そうするとです。 その講演者の方から、すごく褒めていただき、喜んでいただきました。 おかげで、今迄の中で最高の講演ができたよ。 「デューク更家のお弟子さんは、違うねー。」 まさか、こんなことで褒めてもらえるとは。 なんだか嬉しい。 そして、こういうことは、師匠に話さなくても、自然に師匠の耳に入るのですね。 後日師匠から、直接ではないのですが、 弟子全員の前で、こういうことがあった。と褒めてもらうことができました。 [su_note note_color="#fffaf0" text_color="#333333" radius="3" class=""]現在、講演活動がメインになり、お客様層も弟子の頃とは変わってきました。まず自分で「来たい」と思ってきている人ではなく「そこに座らされている人」が対象になることが多く。たとえば企業等の集会であれば、会社側、上層部が決めた集まりの中で、特別講演として私が「いる」というだけであって「私の講演」ということで人が集まっているというわけではないということです。 また職種によっては、人の話を聞くとか、コミュニケーションをとるとかをあまり必要としない。職人気質の方などをお相手にする機会が増えました。また人数も1000人を超えるホールなどでの開催です。 賞賛のロープレを数多く経験してきてもダメになりそうな自分がいました。そう思いますと、この賞賛のロープレは継続しつづけないとダメなんですね。きっと。 先ほどのね、一割の人に心の9割を占領されるお話しましたが、見た感じ9割の人が斜めなんですよー。そんな現場ばかりでした。 だからどうしても「聞かせよう」「聞いてくれ」となるのです。そうなるとまったく場が整わなくなります。心が折れそうになります。(実際、折れました。)こうじゃないはずだ。こうじゃないはずだ。となるとますますドツボにはまっていく感じでした。時間よ早く終われーと思ってしまっていて。 現場が崩壊したいことはないのですが、私の心は崩壊しかかっていましたよ。 あの時期に講演を聞かれた方には今となっては本当に申し訳ない。一生のうち、ぜひもう一度その機会に恵まれたいと思っています。 今の講演の経験を重ねていくうちに「こないだも他の講演会で聞かせてもらってよかったよー」とか「今日は楽しみにしていますー」とか終わった後に「体がラクになって本当によかった」などのメッセージをいただくことがありました。私の心に変化が生まれてきます。 あれ?すごく楽しみに期待している人がいる=>もしかして、みんなそうなんじゃないのか?そうしたらあの態度、聞く姿勢はなんだ?と思うのですが、普段からそういった場になれていなかったりするだけなんじゃないか。やる気あるのは恥ずかしい。照れているだけか...とか、聴衆がほんとのところどう思っているかはさておき、そういう感覚になってくると、こちらも気持ちの余裕が出てくるんですよね。 ただほとんどの聴衆の態度がよくなくても、人の話を聞くにふさわしい姿勢でなくても。そうじゃない人がそこに隠れているかもしれない。そんな人にしっかり届けー!と思って取り組みます。そうすると、同じことを話しても伝わり方が変わってくるのを実感しました。ですから、同じことを話しても反応が以前とは違う、表情でそれが返ってくるなど。 そこで私は思うのです。やはり発信側、私が「相手に興味を持ってもらえるように伝える」ことが私の仕事だということです。そこからプログラムを磨きあげ、現在の「→参加型!エンターテイメント講演」という講演スタイルができあがるのです。 (参考記事)→建設業界向け「安全大会での講演」の様子[/su_note]   次を読む→

「弟子の心得」目次

・弟子道 その1「まねびと高座百編」 ・弟子道 その2「信じることで見えてくる世界が変わる」 ・弟子道 その3「変なロープレで自分の能力を引き出す」 この記事です    ]]>

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