もし、あなたがまだ40−50代なのに、この頃よくなにもないところでつまづく。ことが多いと感じていたら要注意。実際、他人からの見た目にも、かなり老化が進行しているかもしれません。
夕方になるとつまづきやすい方は、足に疲労物質がたまってきて、歩くときに、足が重くて持ち上がらなくなる。つま先が持ち上がらなくなる(ふくらはぎが硬くなっている。)など、足の疲れは、ふくらはぎや、すねなどのひざ下に出てきます。
つまづいてしまう原因は、実は「あなたの姿勢」と大きく関わっています。
背中が丸くなった「猫背」は、見た目が老けて見える「老け姿勢」の代表ですが、実はこの姿勢は、見た目だけでなく、実際に、体の老化に直結してしまう残念な姿勢なんですよ。
今日は、老け姿勢の代表格である猫背を改善し、つまづき&転倒を予防する方法をみていきましょう。
「猫背」だからづまづく
かんたんな実体験をしてみましょう。
まずは、自分の足の指先を意識しておきます。
大げさに猫背になってみましょう。その姿勢で歩いてみます。歩き方はどんな感じでしょう。すり足になったり、ペタペタとペンギン歩きのようになってしまいませんか?
次は、右のように、杖が必要な高齢者のように、杖をついているようにして歩いてみます。このとき、足の指先は地面についていますか?いずれの場合もつま先=足の指先が「浮いて」いますね。
杖をつくのは、猫背がひどくなった状態です。
猫背になると、脚のつま先、指先が浮いている=つま先の感覚がなくなって、簡単につまづいてしまうわけです。足の指先を切り落とした足になってしまっているのです。
私たちは、年齢とともに、お尻の筋肉が衰え、腰や背中をまっすぐ支えられず背中が丸くなっていわゆる「猫背」になります。骨盤が開いて、脚が歪み、足首が硬くなって・・・
猫背は、つまづきやすくなる原因である下半身、足の老化も早めてしまうことになるのです。
つま先立ち、かかと上げ運動
椅子や壁などを支えにしてかまいませんので、しっかりつま先立ちをしてみましょう。
つま先を見ずに、しっかり正面を見るようにしてくださいね。
このときのつま先の実感がとても大切です。つま先がしっかり地面とついていることを感じておきましょう。
猫背になっていると、つま先が浮いてしまうので、つま先が地面についているこの感覚がゼロになるわけです。
できるかたは、このつま先立ちの状態で少し歩いてみてください。第二の心臓であるふくらはぎを刺激して、血行がよい足に変身しますよ。
また、つま先に体重をかけて、全身の力を抜くようにかかとバウンドさせるような動きを繰り返すのもいいですね
足指のグー・パー運動
グー・パーの足指運動をしましょう。足指をしっかり動かしておきます。このことで、ぼーっとしていた足の指先までしっかり使えるようになります。いつのまにか姿勢が安定してきますし、歩いたときに地面を蹴り出す力がしっかりするので、前に進めるようになります。
おまけの実験:目を閉じて、足指を誰かに触ってもらいその指が何指かわかりますか?
これらは、普段から足指までしっかり使うことができていればできることなのですが、どうも足指の感覚がにぶってきているようです。
足の手入れをする
足の爪や、かかとなど意識して足の手入れをすることも大事です。かかとが白くてカサカサのまま、足の裏はかちかち、足の爪は白くなって伸び放題なんてことないように。
足の手入れをすると足先までしっかり意識することにつながります。
また、1日に左右の足20回ずつ、足首回しもおすすめしています。(右のイラスト参考)足先までの血流がよくなって足先の冷えが取れますよ。
冷えるからと、年中靴下を履いていて、裸足で歩く機会がなかったりしませんか?
また、窮屈な靴は苦手だといって大きめの靴を選ぶようになり、靴の中で足が動くようだと、足指を使わないため浮き指状態になったり、足のアーチが下がって、歩いたときに膝に負担をかけてしまったり、巻き爪など足のトラブル&衰えがやってきますよ。
(参考記事)→健康長寿のウォーキングフォームを身につけよう!
フレイルとは
加齢に伴い健康を保つ機能は次第に低下します。いったん寝たきりなどの要介護状態になると、健康な状態に戻るのは難しくなります。健康上の問題がなく、日常生活を過ごせる期間のことを「健康寿命」といいます。健康な状態をできるだけ維持し、健康寿命を伸ばしていきたいものです。フレイルとは、加齢に伴って、筋力や心身の活力が低下した状態です。要介護状態の一歩手前の状態であり、近年、転倒・骨折などの大きなリスクとして注目されています。かつては「虚弱」ともいわれてきました。フレイルは適切な対策を講じることで、再び健康な状態に戻れる状態です。
まとめ:猫背は老け姿勢
猫背のその先にあるのは、杖をつく老後です。
自分は、猫背だからと長年あきらめていたかもしれませんが、そろそろ言い訳はやめて、猫背を改善しておかないと、将来自分の足で歩けなくなる。それは、もうもうそこまで忍び寄っています。
猫背が、つまづく原因である「下半身の老化」までもたらしてしまうことはおわかりいただけたのではないでしょうか。
右の人体イラストをみても明らかですね。骨盤が後ろに傾き、腰を支えるお尻の筋肉をつかわなくなり、お尻の筋肉を支える太ももの内側が使えないので、脚が歪み、膝が曲がって膝に負担がかかって、つま先が浮いて・・・つまづく。
つまづくこと自体は、大したことがないように思いますが、このあと転倒からの怪我は、場合によっては取り返しがつかないことにもつながる危険の予兆なのです。
救急車で運ばれる高齢者のうち、60代は70%、70代では85%が、つまづき転倒が起因によるものです。高齢者が転んで救急搬送された結果、怪我のレベルは60.5%が軽症と診断(東京消防庁)されていますが、残り約4割は「中等症以上」で、これは「入院が必要なレベル」と深刻な状態です。また男性に限っては、大腿骨骨折したら、7年後に全員亡くなるというデータがあります。
健康づくりは、日々の生活習慣そのものの結果です。
病気ではない「猫背」は数値にあらわれるものではないので、どうにも放置してしまいがち。ですから、今まで改善しようとしなかったんですよね。
でも、実はその老け姿勢である猫背が、将来、あなたが自分の足で一生歩ける体なのかどうかを決めることにつながることを認識いただいて、一年いや2年、3年かけて、猫背姿勢を改善していきませんか?
(合わせてよみたい!)→50歳からはじめる生涯現役「健幸脚ウォーキング」のすすめ
(参考記事)→50代からはじめる!生涯自立してあるくのための健康づくり(介護予防カテゴリー記事特集)
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