これから気温が上がってきます。体温調節のために大事な役目を果たすのが「汗」
発汗することによって体温を下げてくれます。
汗の存在はどちかといえばマイナス。爽快に汗をかいて気持ちいいとよいのですが、そうもいかず、ベトベトするしニオイも気になるし、不快な存在です。
しかし、年齢とともに汗をかく量が減るのですが、汗の量が減ってしまうことで、汗がドロドロベタベタ、汗をかくと爽快ではなく「ぐったり」してしまう原因なんです。この汗は汗年齢が高い、老化した汗なんです。ベタベタ汗は熱中症のリスクが高くなるので要注意。
でも、安心してください。汗年齢の高い老化した汗は、復活可能!なんです。毎日20~30分程度の血流のよくなる運動で汗をかく習慣をつければ7~10日で汗が若返ります。ベタベタだった汗がだんだんサラサラになっていきますよ。
あなたの汗年齢大丈夫?チェックしましょう
あなたの汗はどれ?
ドロドロ →すぐにでもシャワーに入りたい
ベタベタ →着替えたい
しっとり →軽く拭き取りたい
サラサラ →自然乾燥でも気にならない
上にいけばいくほど「汗年齢」が高いという状態です。
ドロドロ、ベタベタ汗の原因は、体の中のミネラル分が汗とともに出ているからなんですね。海水がベタつくあれと一緒です。黒い服だと、白く汗染みができたり。あれがそれです。
赤ちゃんはじっとり汗をかいてお昼寝していますが、その汗はあっという間に乾いてサラサラです。これが若い汗。若いと汗はサラサラです。汗として出る前にミネラルがちゃんと体内で吸収されているから。つまり汗腺の濾過機能が年齢とともに衰えてしまっているということなんです。
それだけでなく、普段から運動不足や入浴せずシャワーで済ませる、いつもクーラーのある部屋で過ごしてできるだけ汗をかかないようにしているなどの生活習慣では、汗年齢が上がってベタベタ汗になってしまいます。
(ご参考:汗年齢チェック)
- 車や電車での移動が多く、あまり歩く習慣がない
- 筋トレをする
- 夏場はエアコンの効いた室内にいることが多い
- 入浴はシャワーで済ませる
- 熱めのお風呂に全身浸かるのが好きだ
- 冷房をキンキンにかけている
- 夏場は冷房で体が冷え切っている
- 汗がベッタリしていて、におうことがある
- 汗がしょっぱい
- ふくらはぎが重だるく感じたり夜中につることがある
- 夜間頻尿がある(夜中に1回以上のトイレ)
ベタベタ汗は脱水になりやすい
体内のミネラルが排出されるドロドロ汗、ベタベタ汗だと不快感だけではなく、実は熱中症予備軍とも言えます。本来、汗が蒸発するときの気化熱によって体温を下げることができますが、ベタベタした汗は蒸発しにくく体温調整が上手にできません。
体内は水分が約60−70%あるといわれていますが、その水にはミネラルが含まれています。体重約60kgで200−300gくらいの濃度です。汗とともにミネラルが排出された状態で水分補給をしても、塩分量が減ってしまっているので、お水を飲んでも飲んでも、水分が体内に吸収されず排出される=滝のような汗、止まらない汗になってしまうのです。脱水症状です。
こういうときには、塩をなめたりスポーツドリンク等が有効です。(経口補水液については、脱水症状にならないうちから飲むと糖分が多すぎますので、常飲には別のリスクを伴います。自作で作ってみるとわかりますが、500mlに20g(スティックシュガー6本分)ものお砂糖です。)
朝食のお味噌汁や梅干しなどはこういったところで力を発揮してくれます。またミネラル入りの飲み物にはノンカフェインの麦茶やはとむぎ茶がおすすめです。私たちのからだにとっても最も良質な水分は野菜や果物に含まれる水分です。夏の野菜は、水分がたっぷりでしょ。きゅうりやトマト、ナス。からだにとって必要な水分だけでなくミネラルも上手に補給することができるんです。旬の野菜は私たちの応援団ですね。
血流をよくしてベタベタ汗をサラサラ汗に若返らせよう!
ベタベタ汗は、汗腺の衰えが原因。汗腺を働かせるには、有酸素運動が効果的。一番は普段の移動手段であるウォーキングです。ただ歩くのではなくポイントを抑えたウォーキングをすれば短時間でも血流がよくなって、汗腺を鍛えることができるんです!
全身の血管の長さは?
私たちの全身に張り巡っている血管はどのくらいの長さあるでしょうか?
すごく長いんです! 正解は ↓↓↓↓↓↓↓
たとえば、目が充血しているのも血管でしょ。一番細い血管は髪の毛の太さの1/10です。赤血球もモジモジしながら入り込んでいくんですよ。この末端にまで血流がしっかり流れていることが健康の秘訣なんです!
ふくらはぎのポンプ作用で血流がよくなる!
ふくらはぎは第二の心臓です!
ふくらはぎは、上手に歩けばポンプとして機能してくれて、下半身の血流を心臓に戻すのをサポートする機能があるんです。ただポイントを外すとポンプとして作用しません。そう「上手に歩けば」ポイントです。
ふくらはぎがポンプの作用をしていない人は、夕方になると足がむくむ、重たい、足首がサリーちゃん、足が冷えている、足が太いなど。夜中に足がつる、また夜中のトイレなどのお悩みをお持ちの方が多いです。逆に言えば、機能すればこれらのお悩みは改善されていきます。
歩くときに、膝が曲がっていたり、ペタペタ歩いていてはNG。ふくらはぎがポンプとして作用してくれません。
ポンプとして作用するための運動と、歩き方のポイントをご紹介しますね。
つま先立ち運動
まずはつま先立ちをしましょう。何回か繰り返したらこのあと、片足ずつつま先立ちを繰り返しますが、かかとは床につかないところまで。エアーステップを繰り返します。
爪先立ちのときふくらはぎはぎゅっと縮んでいますね。
かかと歩き運動
次は逆です。かかと立ちをしてみましょう。つま先立ちに比べていかがでしょうか?結構きついですよね。これは足の若さバロメーターです。夕方になると、また疲れたときに、平なところでつまずいた経験ありませんか?これはスネの筋肉の衰えでつま先が上に上がらなくなってしまっています。
その場でかかと歩きをしましょう。このときふくらはぎはストレッチされて伸びていますね。
(不安定さを感じる方は、壁やテーブル、椅子の背もたれ等安定したものでからだを支えてください)
見た目はつま先をあげているように見えますが、ポイントは足首をしっかり縮めること。このことでスネを鍛えることができ、つまずき、転倒予防になります。安全の基本です。
子どもはこの動きがとっても上手ですよ!これが若さです。
かかと着地で足裏全体を使って歩こう
歩くときには、かかとから着地して、足裏全体を使って最後はつま先が地面から離れるという足裏の重心移動が理想的です。
このときにふくらはぎの状態を観察してみましょう。
・「かかとで着地」したのとき、ふくらはぎは? →伸びています
・「つま先が離れる」とき、ふくらはぎは? →縮んでいます
歩くときに、足裏の重心移動がスムーズに行けば、ふくらはぎが縮んだり伸びたりして、これがポンプになって下半身の血液を戻してくれる=第二の心臓!です。
血流がよくなることで、足の疲れ、むくみ、冷えの改善に。歩くだけでふくらはぎがポンプの役目を果たして血液循環をよくしてくれます。
スムーズな歩行のためのつま先立ちかかと立ちの反復運動
・つま先とかかとはまっすぐ揃える ↓ ・「つま先立ち」と「かかと立ち」を繰り返します ♪POINT♪ 動画をみる 安定しない場合は、壁や手すりなどで支えて安全に行ってください。 この運動は1日10回〜。スムーズに50回以上できるといいですね。
左右の足幅は握りこぶし1つくらい
足裏全体をスムーズに、まんべんなく使えるように意識してみましょう。
→Youtubeリンク
健康の三要素「食事・睡眠・運動」で熱中症対策
基本の熱中症対策は、日頃の健康管理です。
食事は、朝食を抜かない、早食いをしない、よく噛んで食べる、適度なアルコール等に気をつけましょう。→参考記事「熱中症予防のための食事と水分補給のポイント」
今日ご紹介した運動とともに、夏場はしっかりと睡眠時間を確保しましょう。暑さだけではなく光でも疲労します。また体温調節には自律神経を消耗します。自律神経の休息には、ホットタオルなどで目を休めることも有効です。
また心身脳の疲労バランスの偏りがあると質のよい睡眠が確保できません。からだだけの疲労をとるには、眠らなくてもからだを横にするだけでもいいんですよ。(体はもともと「體」と書きましたから、骨休めという言葉があります。重力から解放されるだけでからだは休まります。目を閉じてくださいね。)
また入浴習慣も大切です。夏場は面倒だから、汗をかくからとシャワーで済ませている方も多いとおもいますが、疲労回復にも影響します。(水圧効果、リラクゼーション効果)まだ暑くない今の時期からぬるめのお湯にじっくり使って、汗をかく習慣をつけることで汗腺を鍛えて汗をサラサラ汗に若返らせていきましょう!毎日10分の足湯も効果的です。
健康習慣は、熱中症はもちろん日々の健康に役立ちます。あなたが今やっていないことは、のびしろ!です。ぜひ前向きに捉えていただいて、できることからはじめてみましょう。
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