今日は「健康のための運動」についてお話ししたいと思います。
いつの間にか動くのがおっくになってしまうのはなぜなのか。
一度座ったら立ち上がるのも面倒、トイレに行くのさえ我慢してしまう、私にも経験あります。車に乗るようになると、徒歩5分のところさえ車で移動するようになっていました。
からだを動かすと血流が良くなります。血流が良くなるとからだに酸素が巡ります。血液の流れが上水道だとしたら、下水道の役割をするリンパの滞りがなくなり巡ることで、東洋医学では「気」というものが出てくる状態になります。
「気」というのは、空気、電気、天気、景気、運気…巡っているもの流れている状態のことです。これらは滞ってしまうと、よくない状態をもたらすというようなイメージをしておいてください。
からだの上下水道の流れが良い時に、私たちは元気という、本来の状態になります。逆だと元気がなく病気ということになり、いまいち本調子がでないという状態です。
心の健康の側面からは「気」が出ている時、心が自由に自在に使えると言われています。血流とリンパの流れがよい時に元気でよい精神状態になることで、心とからだの関係は、心がからだを動かして、心がからだを支える心身相関にありこれを「健体康心」といい、健康の語源となります。
このことから、健康のための運動は巡りを滞らせないことになります。たとえば、力んでしまうような動きや無理な動き、また呼吸を止めてしまうような動きなど、頑張る動きは筋肉を使うし運動やった感がめちゃくちゃあるのですがすべてNGということになります。
ではどうすればいいのかというと、その一つは動きの要となる関節が滑るように動く骨格の位置に姿勢をセットするということです。
関節が動くポジションというのは決まっています。たとえば、左右の足幅を大きく広げたポジションでは股関節は動きませんから、歩こうとしてもほとんど足は前に出ませんが、からだの中心に足を着地させるようにすると股関節の動く場所になるため、歩幅は自然に大きくなります。よく動く場所で動かすと無理に歩幅を大きくしようとしなくても大きくなるのです。そうすると動きによって血流を滞らせることなく巡りが良くなり普段の一歩が健康に繋がっていきます。
健康のための運動のコツは、骨格から姿勢を整えて関節を滑らせるようにしてからだを動かすこと。このような骨の仕組み、からだの約束事を理解してからだを動かせるようになれば無駄な力は不要となってラクに動けるからだを手に入れることができるようになります。
もう頑張りたくないし頑張れない!は、実はそれでいい。正解だとお伝えしています。
(2025年2月)
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