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心を支えるからだのケア (2024年1月1日能登半島地震)

石川県能登半島地震においてお亡くなりになられた方、また避難を余儀なくされている被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。

お知り合いの方が、輪島に実家がありとても悲しんでおられました。

もしお役に立てることはないかとまとめたものをこちらにご紹介させていただきます。

今、目の前のことが受け入れ難く、悲しみや恐怖や不安を感じ、緊張が抜けな状態だったり、今に必死でそれどころではないかもしれません。

緊張状態になると、筋肉も硬直して呼吸が浅くなっているかもしれません。また頭でぐるぐる考え事が止まらなくなっていたり、いつの間にか手のひらを握りしめたりしているかもしれません。

心とからだは繋がっています。一旦、情報から離れて、握りしめている手を解放して、肩の力を抜いて、フーっとため息をつくことからはじめてみましょう。

軽くジャンプ!

高く飛ぶことよりも、地面に体重を落とす感じで。肩の力も同時に抜いて、腕も脱力するような感じです。着地するタイミングで、フーっと大きく息を吐きます。からだの中から息を出し切る感じで。
そのあと、手足をぶらぶらさせて、最後に足の甲を反らします。

POINT 着地の時に、自分と地面のつながりを感じてみてください。

(参考動画:足の甲ストレッチ)

 

からだをさする

手首を振って(ナハナハ)指先まで脱力してみましょう。1分くらいして手のひらが赤くなったらOK.その手で全身をさすります。(服の上からでOK)自分を大事に大事してあげながらさすってください。

POINT 家族やお友達同士てさすり合うのもいいです。肩から腕、肩から背中上から下方向にさすってあげましょう。もしかしたら涙が出てくるかもしれません。その時はいっぱい出してください。

手のひらをさするだけでもOKです。
参考動画

あっかんべー&梅干しすっぱい顔

緊張で強張った顔をほぐしていきましょう。思いっきり舌を出して(付け根がきついなと感じるくらい)あっかんべーします。目も鼻も大きく開く感じです。
5秒キープしたらそのあとは顔をくっしゅっと。目も閉じて、顔を中心に寄せるような感じで。梅干しが酸っぱい時の顔で5秒キープ。
3−5セット繰り返します。睡眠時の食いしばりにも効果的です。

POINT あっかんべーの時に、一緒に両耳を引っ張ってみましょう!

参考動画応用編→Youtube

足首ほぐし

足首をほぐして血液の巡りを整えましょう。緊張すると手足が冷えます。合わせて、寒さもあるので、末端が冷えてしまうと更なる緊張状態に。

アキレス腱が固いと睡眠に影響します。足首からしっかりほぐして、良質な睡眠に繋げていきましょう。 

末端があったかくなることで睡眠導入につながりやすくなります。眠くなった赤ちゃんの手足があったかいのと同様。末端があったかくなることで深部体温が下がってからだが睡眠モードに。

POINT キツイ方は、無理せずに手の方に体重を逃がして行ってくださいね。

背中ストレッチ

手を背中で組んで、肘を伸ばすと自然に背中がストレッチされます。軽く手を上下左右に動かすと背中に細かい刺激が入ります。寒さや不安で丸まってしまっている背中を引き締めて、姿勢を整えましょう。

POINT 腰が反ってしまうと背中に刺激が入りにくいので、膝を閉じて座った状態で行うのが○です。

参考動画

 

 

膝を閉じて座る

足のくるぶし同士をくっつけて、膝を閉じて、内ももをくっけるようにして座ります。腰が立って姿勢が整います。その状態で鼻から息をたっぷり吸ってください。いつもより息がたっぷり吸えればOKです。ずっと緊張していていつの間にか呼吸が浅くなっていたかもしれません。(腰痛予防・改善にも○)

股関節の歪みが整ってきます。また骨盤底筋への刺激にもなり、体幹が整うので、下半身から冷えが改善されていきます。

 

POINT 座った時に、鼻まで長い首を意識します。目線が普段よりも少し高くなっていればOK!

腰ひねり

腰をストレッチします。両手にタオルを持ちます。(ない場合はエアーで)一歩を大きく踏み出して踏み出した足の方向に3回腰を捻ります。反対の足に変えて3回捻ります。

POINT 顔は正面をキープしましょう。

ヤンキー座り

ヤンキー座りをして腰の位置を落とします。腰を落とせば気持ちも落ち着きます。また自重加圧ストレッチになっているので、下半身の血流を良くしてくれます。腰を落としたら次は膝を抱えるようにしてからだを丸めます。頭も丸くして首の後ろを伸ばすような感覚です。

POINT 膝の悪い方は、仰向けになって膝を抱えてからだを丸くしてコロコロと反動をつけて転がってみてください。

参考動画応用編

骨盤スクワット

お相撲さんの四股ふみのポーズです。腰を落とすと内ももが開いて、ストレッチされていきます。立ち上がる時は、お尻をキュッと閉めるようにします。3−5回繰り返します。)

できる方は、腰を落としながら、手を上方向に伸ばしてみると、全身ストレッチになります。また、股下への刺激で、からだの中から熱を帯びてあったかくなってきます。

→膝の悪い方は椅子に浅く腰かけてイチローさんのストレッチポーズのように、片方の肘を伸ばして、その肘の内ももをしっかり伸ばします。

参考動画

胸腺を叩く

胸腺はちょうどゴリラが胸を叩くポーズをする場所あたりです。そこをしっかりと1回または3回叩きます。免疫力UPのポイントです。
POINT お子さんには、その部分を上から下に軽く撫でてあげましょう。

プログラム解説


このような事態において、悲しみや恐怖、不安などを感じるのは自然な反応です。また恐怖からイライラしたりする状態になるかもしれませんが、今は非常時だからとそんな自分に嫌悪感を抱かずにOKを出してあげるだけでも、少し気持ちが軽くなるかもしれません。

レッスンを順に行ってみてください。からだの強張り抜いて、脳をいったんクリアにします。緊張している時、末端に血流が行き届かなくなります。手、足、顔の血流を整えてあげましょう。呼吸が浅くなると、心が不安定になりやすいので、まずは深い呼吸ができる姿勢に整えていきましょう。呼吸が安定することで、自律神経が整ってきます。

背中を刺激すると後押しされたような勇気をもらえ、腰を捻ると活力が湧いてきます。腰を落として粘り(行動の体力)をつけて、胸腺(免疫の体力)を刺激して気持ちを整えます。

気持ちが落ち込むと体の筋肉がこわばって、滞りやすくなります。滞ると冷えてしまい不安な気持ちになりやすくなります。

逆に巡りが整えば、からだが温かくなってきます。私たちはからだの中からあたたかいと、しあわせだと感じやすくなります。

全部できなくてもいいので、順にやってみて、からだからエネルギーが湧いてくるのを感じるようになったら、ほんの気持ち目線を上げて景色を眺めてみてください。

年始早々の災害から、また大きな事故や事件が立て続けに起きて、ショックを受けている方もいらっしゃる方も多くいらっしゃるかと思います。もしお役に立てる内容でしたら、ご参考にしていただきご活用いただければ幸いです。

ニュースやネットの情報でメンタルがいつの間にか影響を受けてしまうこともあります。意識して、一度、情報から離れてみてください。また難しいかもしれませんが、もし可能でしたら、その場からも離れられるようでしたら離れてください。

私は熱海土石流災害から徒歩のところに居所がありましたが、被災はまぬがれましたが、このままいるとメンタルがやられてしまうと思い翌朝には被災地を離れていました。

また、もしどなたかお話しできる方がいたら、話してください。話すことで、自分の中に抱えずに放す、離す、手放すことができます。

私たちができること


最後に、これは私の考えになりますが、当事者でない私たちにできることは、自粛などせず日常を感謝して、平時として過ごすことだと思います。

そのことは、被災地のために経済を回すということにもなるでしょうが、私が思う1番のことは、被災した方が自分は大変で無理して異常事態であるにもかかわらず、それを認識しているようでできていないのです。

被災地にいると目の前のことに大変で、これからのことが不安で自分の現状を把握することもできませんし、自衛隊やボランティアの方、また同じく被災しながらも活動してくれている人や、他の被災者と比較して自分はまだマシだ。我慢しないと。と気持ちを抑えてしまうこともあります。


これは私の経験です。私が熱海土石流災害で、被災はまぬがれましたが、その土地に住んでいました。


数ヶ月後、少し状況が落ち着いて合氣道のお稽古に行きました。お稽古は車で1時間の藤沢市にありましたので、災害とは無関係です。

道場に行くといつも通りの景色がありました。ただお稽古をしている。

ただそれだけなのですが、礼をするとともに涙が出てきて、ようやく涙が出て、私なりに大変だったんだ。頑張ってきたんだな。とものすごく客観的に思うことができて、すごく落ち着きました。

復興への道のりは年単位です。長い道のりになりますから、急いで支援など個人が考える必要はないです。それは自身の不安を、何か支援したことで、落ち着かせている自己満足になるかもしれません。想像力を働かせたらいいんです。

特に物資は公平の観点からある程度のまとまりがないと、配布もできません。そのための職員も必要ですが、今はまだ現場は大混乱です。個人的に繋がりがあったとしても、道が分断されていたりもするので、渋滞も発生してしまいます。これから整っていき、ボランティアの募集などはじまると思いますが、復興への道のりは長く続きます。


今は何をすべきか=しないべきか(情報発信元が明らかではない情報の拡散は控える等も)を考えて行動する(しない)ことが大切です。

 

私たちにできることは被災地に心を寄せ、まず自らの備えをしておくこと(災害トイレ、水、食料の備蓄、車の燃料は常に満タンにしておく等)これは必須です。



熱海土石流災害、翌朝の現場付近
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